情勢

過去の情勢を見る



TOP

市民連絡会ニュース

学習会・集会案内

市民連絡会の活動

その他イベント

資料

リンク

お問い合わせ




←次へ 前へ→

■■2006年6月4日発行■■


巨大与党よ、おごるなかれ

すべては「日米軍事同盟強化」のために

 私はいま、「君が代・日の丸」の強制を続ける石原慎太郎都知事および都教委に向けて繰り返し猛省を促し続けている(この件に関しては岩波書店刊『暴走する石原流教育“改革”』をお読みいただければと思う)。取材の過程で彼らの人間性のレベルの低さを思い知らされる日々である。その「国政版」がまさに「自民・公明両党連携の巨大与党のおごり」が後押しする「日本国憲法・教育基本法改悪、改憲を容易にする狙いあからさまな国民投票法案・拡大解釈の恐れ濃厚な共謀罪創設のゴリ押し、アメリカの言いなり放題の「日米軍事同盟強化」に現れているといっていいのではないか。
 世論調査が示す民意から私は、これらの企てに対する強い懸念を読み取る。与党に迎合する低レベル論者もいなくはない。が、ほとんどの新聞各紙の論壇・社論・投書からも私は同様の不安および不快感を感じ取る。欧米各国のようにエネルギッシュな街頭デモは見られないかもしれない。が、実はすぐには見えにくい底流に無視困難なマグマが煮えたぎっているのではないだろうか。


戦争の出来る国への道筋

 では、巨大与党は、どのような国作り、人作りを目指しているのか。ここでも「石原式教育観」を参考にしておこう。他でもない教師を意のままに操り、異論を申し述べる機会を奪う「トップダウン方式」である。
 「最高の決定機関」だった職員会議を「校長の諮問機関」に変貌させ、それどころか「職員会議において挙手でことを決めるなどまかりならん」と言い放ち、言論の自由を根底から覆そうと企図する。この方針・方式に異論を唱え、校長と考えを異にする教職員がいれば容赦なく異動させ、「上」ばかりを気にする「ヒラメ教師」を量産しようとする。
 もはやこれは「衆愚を良しとする学校」であり、「全体主義を目指す教育」と言っても過言でない自民党の案によれば、憲法によって国民に「責務」を課し、その遵守を求める、とある。まさに「トップダウン方式」ではないか。「ボトムアップ」こそ民主主義の大前提のはずだ。
 「主権在民」という民主主義の根幹中の根幹はどこへ行ってしまうのか。自民党が「新憲法」と「新」を強調する「案」は、端的に言って「戦争の出来ない国」から「戦争の出来る国」への道筋をつける意図が見え見えだと思えるがどうか。その意図を現実のものにするためにも「ボトムアップ」では具合が悪いのであろう。「新憲法」には、「軍事裁判所」や「自衛軍」の文字も見える。きなくさいことおびただしい。


「憲法」は「権力の暴走を戒める」ために

 憲法についてひとこと申し添える。「憲法は国民が守るべき規範を定めたもの」と考える人が予想外に多いのに驚かされる。まったく違う。「憲法」は「権力の暴走を戒める」ためにこそ存在する。これは、「立憲主義」の国では自明の理のはずだ。その「原理」に照らしても国民に「責務」を求める「自民党案」のレベルの低さは歴然としている。
 1989年の参院選。「土井社会党」は、自民党を過半数割れに追い込んだ。「山が動いた」のである。1998年の参院選。自民党は惨敗し、橋本龍太郎内閣は総辞職に追い込まれた。「民意」をおろそかにするとしっぺ返しが待っている。地底深く燃えさかるマグマの噴出口をどうしたら作れるか腐心する。それが真っ当な懸念の持ち主がいま、為し得る「大仕事」ではないだろうか。
村上義雄(元朝日新聞編集委員)

HPに関するお問い合わせはこちらまで

All the copyrights of this site are in an author.