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■■2004年12月5日発行■■


教育基本法改悪阻止と「つくる会」教科書阻止を一体で

 04年6月14日、「つくる会」と連携する自民党「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」(会長・古屋圭司衆院議員)は、自民党の国会議員・地方議員合同シンポジウムを開催した。自民党青年局・女性局が協力し、教科書改善協議会(「改善協」、「つくる会」の採択活動組織)が後援した「つくる会」教科書の検定・採択を支援するこの集会に、国会議員20名、地方議員180名、「つくる会」・「改善協」500名の計700名が参加しました。この集会について、安倍晋三自民党幹事長(当時)は、「(1)歴史教育が国家の将来の根幹に関わる重要な課題であること、(2)歴史教育に使用する歴史教科書の検定並びに採択は、毅然たる検定作業と公正な採択がなされることが重要であること、(3)歴史教育の問題は憲法改正、教育基本法改正の問題と表裏一体の重要課題であること」「重大な国家的課題については国、地方が一体的に取り組むことが必要」と、都道府県連に通達を出しました。

自民党・党を挙げての「つくる会」支援

 集会で河村建夫文科相(当時)が来賓挨拶で、参加者に「同志の皆さん」と呼びかけ、「つくる会」教科書を「一歩前進だ」と評価しました。また、西川京子・自民党女性局長が、「前回は採択の認識が甘かった。それが結果(事実上のゼロ採択)に出てしまった」、今回は「全国の地方議会が一体となって、(「つくる会」教科書の採択という)共通の意識を共有していかないといけない」と語りました。
 以上のように、自民党は党を挙げて「つくる会」を支援する活動を強めていると同時に、河村文科相を先頭に政府・文科省も「つくる会」に同調し、これを支援する動きを公然と推し進めています。
 政府・自民党は、05年の通常国会で教育基本法を改悪し、さらに憲法改悪を目指しています。教育基本法改悪の一つの重点は愛国心を盛り込むことです。

「戦争をするため」の人づくり

 そして、教育基本法改悪を先取りして、『心のノート』がつくられ、「日の丸・君が代」の強制、「愛国心通知表」が学校現場に持ち込まれ、ジェンダー・フリー教育や性教育への攻撃が強まっています。これらは、「つくる会」の歴史歪曲教科書と一体になって、「戦争をする国」の国民づくりをめざすものです。愛国心・国家への忠誠心を「涵養」するためには、日本がすぐれた国家であり、日本の歴史は「栄光の歴史」でなければなりません。そのためには、南京大虐殺や「慰安婦」、植民地支配など戦争犯罪や残虐行為を「捏造」「嘘」と決めつけて、教科書から排除し、日本の歴史に愛情が持てるようにする(学習指導要領)必要があります。
 「つくる会」は、自分たちの「『新しい歴史教科書』は、内容に感銘して喜びと共に教える教師、それを感激して聞く生徒、感謝して受け入れる親、及びその他の人々に渡らなければならない」(『史』04年1月号)と主張しています。また、教育基本法「改正」による上からの「教育改革」と同時に、新教育基本法を率先して実践する教師をつくりだす必要があるとも主張しています(『史』04年3月号)。そのために、東京都の「日の丸・君が代」強制を「まだなまぬるい」といって、都教委にさらなる強制を求めています。

各地域からNO! の声を広げていこう!

 私たちは、再び「つくる会」教科書の採択を阻止するために、全ての地域で「『つくる会』教科書NO!」の声を上げていく必要があります。教科書問題は憲法・教育基本法改悪、「日の丸・君が代」強制、『心のノート』、ジェンダー・フリー教育攻撃などの問題と一体のものなので、その集会などでは、これらの課題と結びつけていくことが重要です。これができれば、いま、全国各地に広まりつつある教育基本法・憲法改悪阻止の運動を「点」から「面」にしていくことが可能になります。


俵 義文(子どもと教科書全国ネット21事務局長)

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